日本で2020年7月1日から、全国でレジ袋の有料化が始まりました。
そろそろ、3年ほどが経過します。レジ袋の有料化は本当に環境に良いのかについて、この記事で考えてみたいと思います。
ご覧頂きありがとうございます。YURIESこと林邑樹です。
今回は、実際の研究データに基づいて、「マイバックと環境」について考察していきたいと思います。
それでは、行ってみよう!!
プラスチックレジ袋の影響

初めに、プラスチック製のレジ袋が環境に及ぼす影響を認識することが重要です。
これらのレジ袋は石油から作られ、製造過程で大量のCO2が排出されます。
また、使い捨てられた後、数百年もの間自然環境で分解されずに残ることで、海洋生物に対する影響や景観汚染の問題を引き起こします。
つまり、プラスチック製のゴミ袋は、製造過程で大量のCO2を出して環境にダメージを与えて、さらに捨てられた後も普通には分解されずにゴミとして残り続けるということになります。
マイバッグと環境

次に、マイバッグの使用がこれらの問題をどの程度軽減するかを考えてみましょう。
確かに、マイバッグを持参することにより、プラスチックレジ袋の生産と廃棄を削減することができます。
しかし、そのマイバッグ自体がどのように生産されるか、また何度利用されるかによっても、総合的な環境負荷は大きく変わります。
デンマークの環境保護局による2018年のライフサイクル分析の報告によれば、有機コットン製のバッグは、その製造に伴う環境負荷をプラスチックレジ袋と比較して相殺するためには、なんと20,000回以上の再利用が必要とされています。
この数値は、コットンバッグの生産に必要な資源とエネルギー、そして水使用量を考慮に入れたものです。
プラスチックレジ袋を使わないように、他の製品と代用する際にも製造コストや環境への負荷が生じる。
この点にもしっかりと目を向ける必要があるということになります。
効果的なマイバッグの利用

では、マイバッグをどのように使用すれば、最も効果的に環境負荷を軽減することができるのでしょうか。
最も重要なのは、マイバッグを長期間、何度も使うことです。
再利用することで、製造時の環境負荷を時間とともに分散させ、単位あたりの影響を低減できます。
さらに、バッグの種類を選ぶ際には、製造に必要な資源やエネルギーを考慮に入れるとよいでしょう。
例えば、ポリプロピレン製の再利用可能なバッグは、製造にかかるエネルギーが比較的少なく、同じデンマークの報告によれば、52回の使用でプラスチックレジ袋との環境負荷を相殺できます。
レジ袋を有料にしても買う人は買う

レジ袋をいくら有料にしても、買う人は存在するというのが現状です。
確かに、有料化することで一部の節約家の人たちはマイバッグで買い物をする人は増えました。
私の妻もマイバックを持参して、買い物に行きます。
しかし、出先でマイバックがない場合はやはりレジ袋を購入してしまいます。
そう、レジ袋という製品がある限りはどうしてもそれを利用する人はいるわけです。
レジ袋を有料化しても直接的な解決にはならない?

個人的にはこうした環境問題はテクノロジーで解決する以外にないと思います。
つまり、プラスチックを効率よく再利用する方法や自然にやさしいプラスチックに代わる素材の開発などです。
一人一人がレジ袋を購入しないようにするという意識改革は本当に素晴らしいと思います。
しかし、環境問題を解決するためには、根本的な問題解決を考える必要があると思うのです。
レジ袋が有料化で困る人が存在する?

先日、ネット番組を見たら、「レジ袋が有料だから、薬局で安いゴミ袋を毎月大量に購入しているため、家計を圧迫している」という人の意見を見ました。
これまではレジ袋は無料だったから、とりあえずもらっておいて後で便利に使うという人が、有料になったから安いものをまとめ買いしている。
プラスチックのゴミ袋を大量購入しているので、結局のところ環境にも悪影響で家計にもよくない、いわば誰も徳をしていないという状況を招いているようにも感じます。
何をするにもメリットやデメリットが存在します。
とはいえ、レジ袋を有料化にすることで、使用量が一定数減るので少しは良い影響になっているのかもしれません。
環境問題を解決するためには2つだけ?

これは私の個人的な見解になりますが、環境問題を解決するためには、下記の2つしかあり得ないと思っています。
- 圧倒的なテクノロジーで根本的解決を図る
- 一人一人が小さなことを積み重ねる
冒頭でもお伝えした通り、環境問題を圧倒的なテクノロジーの力で根本的に解決することが最大の解決策であると思います。
また、国民一人一人が、そして世界中の一人一人が環境のことを考えて小さなことを積み重ねて大きな結果を実現する、ということも環境問題の解決には必須であると思います。
まとめ
マイバッグの利用が環境にとって良いことは間違いありませんが、その真の価値はバッグの製造方法と使用頻度によるところが大きいと言えます。
マイバッグを持参するだけでなく、それを何度も利用し、適切なタイプのバッグを選ぶことで、私たち一人一人が環境に対する影響をより具体的に管理することが可能です。
日常生活の中でより環境に配慮した選択をすることは、地球全体の持続可能性に貢献する大切な一歩です。
この記事を見たあなたも、日常で環境改善に取り組めることはないか、少し考えてみて下さい。
ここまでご覧頂きありがとうございました。また、次の記事でお会いしましょう。
またねー!!